既存コンテンツを使ったCM制作

既存コンテンツを使ったCM制作

CM制作でも特殊なケースとなるのが、アニメや漫画など既存コンテンツとのコラボレーション展開を行っている状況でのCM展開である。

特にCMの内容にも既存コンテンツが関わる場合、CMに出すキャラクターや演出を新たに創作する手間は省けるものの、CM内容には細心の注意を払う必要がある。

コラボレーションは既存コンテンツのファンを商品告知に引き込むための手法だが、既存コンテンツの原作における設定や描写に無理解・無頓着だと、ファンからの反感や批判を浴び本来想定された宣伝効果がマイナスになることすらあるためだ。

原作からしてパロディ要素があり、さらに内容が思い切ったものであれば既存コンテンツ側のファンにも好奇を以て受け入れられる事もあり得るが、それにはやはりコラボレーション元のコンテンツへの十分な理解が必要である。

つまり、CM制作のプロはただCMを作ることのみのプロフェッショナルではなく、制作した内容がどのような影響を及ぼすのかを踏まえ、宣伝対象やコラボレーション元コンテンツを学ぶ勉強家たるべき、と言えるだろう。

国外と比べた際の日本CM制作のポイント

場所が違えばCMも変わる。

まして、県や地方に留まらず国単位で違えば、CM制作においても気を使うポイントがかなり変わってしまう。

では、国外と比べた際の日本におけるCM制作のポイントはというと、全般的に「視聴して不快になる要素」全般に過敏であることに留意する点である。

たとえば、他社商品との比較をメインに押し出した比較CMは基本的に受け入れられない。

これは他社を貶める行為と認識されるためである。

また、過度のホラー描写や出血などのグロテスクな演出、ブラックジョークやブラックユーモアなどショックの強過ぎる内容は日本国外でも度が過ぎれば放映後に抗議や放映中止に追い込まれるが、日本の場合はまず最初に放映する段階から許されないことの方が多い。

しかし、一見すると難儀に見えるこのような日本におけるCM制作のポイントは、見方を変えればCM制作者のレベルアップに適した要素とも言える。

アピールに使いやすい露骨で過激や内容や、商品へのマイナスイメージを与える手法を回避しつつ、いかに視聴者に受け入れられるかを模索し続けてきたと言えるからである。

このような難題をクリアしてきた日本のCM制作のプロは、国々のポイントを理解すれば国外でもやっていける可能性は高いだろう。